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一瞬何が起きたか分からなかった。
凄まじい光とほぼ同時に響く轟音。
「げ。マジかよ…」
のんびりと新一の家でいつものようにくつろいでいる時の突然の雨と雷。
カーテンを開けると外が光で包まれ、再び轟音が鳴り響いた。
「凄い雷だなー…」
「雨もね。ってかどうやって帰ればいいんだよ…」
これはただの通り雨ではないだろう。一体いつやむのかわからない…。
「……泊ってくか?」
「は?」
「俺も別にこんな中帰れっていうほど冷酷じゃねぇよ」
「……」
「思ってやがったのかコノヤロウ…」
「いやいや、嘘です。冗談です。ってかいいの?新一」
「お前がいいならな」
「俺はいいに決まってんじゃん。ってか是非泊めてください」
「ん。じゃあ客間使うか?自分で掃除するならだけどな」
工藤家の客間はしばらく使ってないため使うにはまず掃除が必要だ。
新一が使いもしない部屋を自分から掃除しないのが悪いのだが。
「……。それはまた今度やるよ。今日はソファー貸して?」
「それは別にいいけど…あ」
「ん?」
はたっと新一の動きが一瞬止まった。そしてニヤリと怪しげな笑みを浮かべた。
「な…何?」
「なんなら俺のベットで一緒に寝るか?」
「………………」
全く、この人は…。
「冗談だって。野郎2人で寝ても…」
「男に二言はねぇよな?新一」
「は?」
「遠慮なく新一のベットで寝させてもらうよ♪もちろん2人でな」
「は?え、ちょ…」
「んじゃ、夕飯の用意しとくな。何がいい?」
「………さっぱりしたもんならなんでもいい」
「了解!そうめんでいいかな?確かまだあったような…」
ま、いっか…と呟きながらぺラっと本を開ける新一の姿を見て気付かれないようにクスッと笑った。
今日は雷と雨に感謝だ。まさか新一と寝れるなんて思ってもなかったけど。
今はこんな偶然でしか新一の家に泊まれないけど、いつかこの家にいることが当たり前になるように。そして新一の隣で寝ることすらも当たり前になるように…。
「でも、まず今日は俺の理性が持つかどうかだな」
「快斗?なんか言ったか?」
「いや?なんでもないよ、新一」
流石に手はだせないけれど。
こっそり新一の寝顔を見るくらいは許されるだろうか……?
***
途中まで書いて寝ました。
新一さん墓穴掘ってます。そして相変わらず快斗の想いに気づいてないです(笑
あ、一応同級生な2人設定です。
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