本当は初めから知っていたといえば、アイツはどんな顔をするのだろう?
「ひどい顔ね」
「・・・・・・・」
「そんなに気になるの?彼のこと」
「別に・・・・」
「あら。ただの強がりにしか聞こえないけど?」
大人びた話し方は幼い体をした少女にふさわしい話しかたに見える。
逆に拗ねた表情をする青年は幼さを残している。
「ただ、アイツの表情が気になるだけだ」
「だから気になっているんでしょう」
「う・・・」
「関わりはないんでしょ?どうしてそこまで彼が気になるの?」
そう。関わりはないはずなのに・・・。
確か夏ごろだっただろうか?工藤君が彼の存在に気づいたのは。
偶然、姿を見かけただけらしいのだが、すぐに彼の正体を見破ったのだ。
彼が怪盗キッドであるということを。
初めはどうして彼の正体に気づいたのに、そのことについて彼に触れないのだろうかと不思議に思ったのだ。
『彼を捕まえようとはしないの?』
『まあな。第一証拠がないだろ?』
『そうだけど・・・』
『それに俺はアイツの邪魔をする気はねぇしな』
なんてことのないように話す彼の浮かべる笑顔がすごく綺麗だった。
そんなことがあったのはもう何か月も前の話。
突然再び工藤君が彼のことを話すようになったのはつい最近のことだったりする。
『・・・・・・最近気づいたんだけどさ』
『何に?』
『アイツって作りものの笑顔しかしねぇんだ』
『アイツ?』
『気障な白い奴』
『あぁ、あの怪盗さんね。でもどうしてそんなことが分かるの?』
『別に俺はアイツと直接話したわけじゃないから何とも言えないんだけどな、何となく違和感があったんだ』
『彼の笑顔に?』
『無理してるってより、普段からあんな感じなのかな・・・・』
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だめだ。眠い。
めっちゃ中途半端だけどココで切ります。あー・・・本当に中途半端・・・・。
ちなみに恋する一週間の番外編です。
新一side。
というよりも哀side。
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