休みがないことに今更気付いて、更新出来ないことにも気付きました。
代わりに掘り出し物でも・・・
おそらく百人一首の続きと思われます。いつ書いたか記憶にないので・・・;
それにしても雰囲気がなんか違うな・・・・。別ものと思ってください。共通点はただ歌があるだけなので。
「――…君がため 惜しからざりし 命さえ 長くもがなと 思ひけるかな…――」
小さいけれど、よく通る声で紡がれる歌に軽く眉を寄せた。
「暗いな」
「でも、本心ですよ?」
クス…と小さな笑いを零して月を見上げるキッドの横に立った。
相変わらずその表情からは何も読み取れない。
「名探偵は“永遠の命”というものがあると…信じますか?」
「宗教の勧誘か?」
「まさか」
気障ったらしく肩を竦めるキッドの姿を見遣るとその視線を月に向けた。
ちょうど頭の真上にある小さな月。
手を伸ばしても届くわけがないのに、何故か届く気がするのだ。
まるで、すぐそばにいるのにいつも遠くにいるように感じるこの男のように…。
「手を伸ばしても、けして届かない」
どこか切なげに紡がれた言葉はまるで今、自分が考えていたことを見透かされたようだった。
「それでも、無理だと分かっていても…私は諦めることができないのですよ」
「……”永遠の命”を…?」
「…………さぁ、どうでしょうね」
キッドは月から目を離すと艶やかな笑みを浮かべてそっと新一の頬に触れた。
「キッド……」
「本当は”永遠”なんていらない。私が求めるのは一つだけ・・・・」
新一がいるから私は今も前を向いていられる。
新一がいない世界なら私はこんな世界に未練なんてない。
だからこそ、”永遠の命”を与える石は手に入れなければいけないものであり、何よりも疎ましいものだ。
もし、新一といられるのなら…ずっと離れることなく一緒にいたい。
それでも、新一は私の手に堕ちることなんてないから……。
だから…永遠なんて必要ない…。
触れていた手をすっと放して新一から離れた。
「では、名探偵。またお会いしましょう?」
視界一面に白が覆いつくしたと思うと、すでにキッドの姿はなかった。
「…………”永遠”なんて、いいものでもないぜ?キッド」
月が冷たい光を放って寂しそうに見下ろしていた。
***
たまに2人が何を考えてるのかわからなくなります。今のがいい例かも。
きっとキッドは永遠に生きるなら新一と一緒がいいけど、それが無理なことを知ってるから諦めてる。それでも新一を手に入れることはあきらめたくない。そんな感じ?矛盾してるかな・・・。
新一はコナンだったこともあって時が止まるとか自分の体が老化しないのは嫌かなー・・・。って感じ。
それでもキッドのことは気に入ってるか好きだと思う。
またネタになりそうな百人一首があったら書いてみたい。
ちなみに意味は↓
あなたにお会いするまで死んでも惜しくないと思っていた私の命までもが、お会いした今は、いつまでも長く続いてほしいと思ったことです。
です。
ちなみに「暗い」と思ったのは私です。
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